■シェルターについて<イギリスの現状>  担当:川西歩 松元綾香

○イギリスの現状
 イギリスは世界で最も動物への福祉が進んでおり、動物への虐待は犯罪に値する・・・
という考え方が最も早く芽生えた国です。
イギリス人はペットをペットと呼ばずに「コンパニオンアニマル」と呼び、家族であるとともに、
社会の一員として欠かせない存在として認識しています。
ですから、どんな犬も街のパブや公共の乗り物にも乗れます。
また、アニマル・ポリスと呼ばれる、動物虐待などを捜査する特別警察官も存在します。
 イギリスの法律では、ペットショップにおけるショーケースなどでの子犬の店頭展示販売を禁止しているので、
動物を飼いたい時にはシェルターから引き取るのが一般的です。

○イギリスのシェルター
 イギリスでは、迷い犬や迷い猫、また飼い主が飼育放棄したペットたちは日本のように殺処分するのではなく、
ペットシェルターと呼ばれる非営利施設や日本とはまったく違うシステムの動物管理センター等が一旦預かって
問題のある犬は訓練をし直し、治療可能な病気や怪我などもしっかり治療した後、新しい引取り親に引き取られていきます。
 「バタシー・ドッグ・ホーム」というイギリスの有名なシェルターの場合、里親として犬を引き取るためには、
ペットがちゃんと飼育できるだけの安定した収入があるかどうかはもちろん、飼育環境やペットに対する
考え方についてのとても厳しいチェックがあり、これに全て合格しないと犬を渡してもらえないので、
ここから犬を引き取る事を認められた人はその事自体が一種の社会的なステータスになる程だそうです。
 「バタシー・ドッグ・ホーム」程ではなくとも、その他のシェルターでも、
引き取り親になるにはそれなりの条件を満たしていないと犬を引き渡してはくれません。

1. なぜ犬が欲しいのか?
2. 現在住んでいる家は犬を迎えるのに適しているか
3. 散歩は誰がどれくらいするのか?
4. 犬が家で一人になってしまう時間があるとしたら、それは毎日平均何時間ぐらいなのか。
5. 予防注射にいくらかかるか知っているか。
6. 毎週のえさ代は?
7. 去勢についてどう思うか?

これらの質問は実際に「バタシー・ドッグ・ホーム」で行われている飼い主の適正チェックの一部です。
              あなたなら、なんと答えますか?



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