■イルカ介在療法  担当:中津由香里

☆ イルカ介在療法のはじまり
イルカ介在療法のパイオニアとして知られるベッツィ・スミスが、健常者と精神障害者に対する
イルカの接し方に違いがあることを発見し、1978年にアメリカのフロリダ州で、心身発達障害児を対象に初めて
イルカ介在療法の研究を行いました。
その結果、子供たちの行動、感情、および言語発達面で好ましい変化がみられました。
現在でもイルカを利用したアニマルセラピーは行われていますが、ベッツィ・スミスは既に研究から手を引いています。

☆ イルカ介在療法のメカニズム
イルカ(主に野生)と一緒に泳いだり、触れ合うことによって、自閉症やうつ病が改善されるというものです。
イルカの効果だけではなく、同時に水による癒しの効果(アクアセラピー)も伴うと考えられています。
 アクアセラピー:水中での無重力に近い感覚・イオン粒子・海の色・波の
         音などによって、緊張がほぐれ、癒されるというもの。

☆ 問題点
・ 野生のイルカを利用することに対する倫理的問題
・ イルカの維持管理にかかる経費
・ 科学的データの不足
 
新しいアニマルセラピーの一つとして注目を浴びてきたイルカ介在療法ではありますが、
現在その難しさゆえに、普及は難しいのではないかという声が多くあがっています。
また、科学的データがほとんど無く、セラピーの効果を完全に証明することができていないため、
イルカが果たして本当にセラピーに適しているのかも疑問となっています。
しかし、実際に「イルカセラピーを体験して、大きく変わった」という感想もHPなどに多く書かれていました。
今後更なる研究とともに、野生動物の管理技術の進歩も必要であると思います。




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