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■身体障害者補助犬法  担当:高橋先輩

*身体障害者補助犬法とは、2002年10月1日に施行された法律

□概要

<第一条>
この法律は、身体障害者補助犬を訓練する事業を行う者及び身体障害者補助犬を使用する身体障害者の義務などを定めるとともに、身体障害者が国などが管理する施設、公共交通機関などを利用する場合において身体障害者補助犬を同伴することが出来るようにするための措置を講ずる事などにより、身体障害者補助犬の育成及びこれを使用する身体障害者の施設などの利用の円滑化を図り、もって身体障害者の自立及び社会参加の促進に寄与することを目的とする。

この法律の目的は、身体障害者の自立及び社会参加の促進。
社会が身体障害者を受け入れるように定めたもの。
また、身体障害者の義務も定めています。

<第二条>
この法律において「身体障害者補助犬」とは、盲導犬、介助犬及び聴導犬をいう。

今まで、盲導犬だけは道路交通法によって法的位置づけがされていました。
補助犬法によって、介助犬、聴導犬にも法的位置づけがされました。


□訓練について

<第三条>
使用する各身体障害者の状況に応じた訓練を行い、良質な犬を育成すること。
<第四条>
障害が増進した場合、再訓練を行うこと。
<第五条>
訓練に関しての必要事項は厚生労働省令で定める。

現在盲導犬以外は訓練士の資格というものはありません。
そのため、補助犬の質が犬によって違ってしまうので、
訓練士の資格について今後は考えていかなくてはいけません。
また、育成基準も盲導犬以外ありません。
良質な補助犬をどこの団体でも育成できるよう、育成基準について考えるべきです。


□補助犬使用者について

<第六章>
ユーザーは犬の行動をきちんと管理できなくてはいけない。



□施設での補助犬

<第七条〜第十一条>
公共施設、公共交通機関、銀行、お店、宿泊施設、会社、住宅などが補助犬を拒んではならない。

ICUなど以外なら病院にも入れます。
この規定によって、たくさんのユーザーさんたちが喜びの声を上げています。
しかし、このことについてはまだまだたくさんの問題があります。
例えば、店の人は補助犬が店に来たら対応をきちんとできるのでしょうか。
犬嫌いのお客や、アレルギーのお客がいたらどうすればよいのでしょうか。
国はマニュアルを作るなどして対策を考えなければいけません。
補助犬に著しい障害がある場合、受け入れを拒否できます。
ただし、その著しい障害とは、商品を食べたり無駄吠えをしたりするなどで、
これは補助犬として失格です。
アフターケアをされていない聴導犬や介助犬にありうります。
また、飛行機などの指定席で隣に犬アレルギーの人がいたらどうするのか、なども
今後の問題です。

<第十二条>
これらの施設を使うに当たって、ユーザーは補助犬であることを明らかにする表示をしなくてはいけない。
<第十三条>
施設利用に当たり、ユーザーはきちんと犬の管理をすること。
<第十四条>
訓練中以外の犬で、補助犬じゃない犬に紛らわしい表示を出してはいけない。



□国が認定した団体

<第十五条>
厚生労働大臣は法人の指定を出来る。
<第十六条>
指定法人は補助犬の認定を行うこと。
<第十七条>
厚生労働大臣は指定法人の業務改善の命令が出来る。
<第十八条>
十七条のことで指定法人が逆らったら指定を取り消しできる。
<第十九条>
指定法人は改善命令について質問をして良い。
<第二十条>
指定法人及び補助犬認定に関する事項は厚生労働省令で定める。

現在国が認定した団体は、盲導犬は全国で9団体ありますが、介助犬、聴導犬にはありません。
つまり、実際のところは国に認められた介助犬、聴導犬は一頭もいないということです。
また、そのために介助犬、聴導犬の団体の収入は会費と寄付金だけです。
介助犬、聴導犬が普及しないのはこのせいとも考えられます。


□補助犬を受け入れるために

<第二十一条>
訓練事業者及び身体障害者補助犬を使用する身体障害者は、犬の保健衛生に関し獣医師の行う指導を受けるとともに、犬を苦しめることなく愛情をもって接すること等により、これを適正に取り扱わなければならない。
<第二十二条>
身体障害者補助犬を使用する身体障害者は、その身体障害者補助犬について、体を清潔に保つとともに、予防接種及び検診を受けさせることにより、公衆衛生上の危害を生じさせないよう努めなければならない。

補助犬ユーザーは犬の体の清潔、健康にかなり気を使っています。
二十一条で動物の愛護について少しだけ触れていますが、
補助犬の愛護についてはほとんど動物愛護法の傘を被るものとしています。
二十二条は動愛法とは異なり、あくまでも人間のためのものです。

<第二十三条>
国及び地方公共団体は、教育活動、広報活動などを通じて、身体障害者の自立及び社会参加の促進のために身体障害者補助犬が果たす役割の重要性について国民の理解を深めるよう努めなければならない。

補助犬についての一番の問題点は、認知度が低いということ。
最近は盲導犬を知っているという人はいても、詳しく知っている人はあまりいません。
介助犬、聴導犬などは尚更知っている人が少ない。
補助犬法が出来ても、国民に補助犬のことを知ってもらい、
理解してもらうという努力はされているのでしょうか。

<第二十四条>
国民は、身体障害者補助犬を使用する身体障害者に対し、必要な協力をするよう努めなければならない。

国民の協力とは本当に些細なことなのではないかと思います。
例えば、信号の色が変わったことを教えてあげたり、危ないものがあったら声をかけてあげたり・・・
障害者の方に声をかけてあげることは勇気のいることかもしれないけれども、
積極的に声をかけてあげるように努力しましょう。

誘導の仕方→障害者の方に自分の肩か肘を持ってもらい、障害者の方の前を歩く。


□罰則

<第二十五条>
第十九条の報告をしなかったら20万円以上の罰則。

このように罰則はこれ一つのみ。
国民に対しての罰則はありません。
補助犬についてあまり知らず、罰則も何も無いとすれば、
この補助犬法を守ろうとする国民はどれだけいるのでしょうか・・・。


□その他

◇附則
・平成十四年十月一日より施行。
・新しく必要とされる補助犬が出来た場合は法律に追加すること。
・三年後に見直し
                    など。

。。。身体障害者補助犬法は、アメリカを始めとする国々の補助犬関連の法律のいいところ
  を取って作ったので全世界からも注目されています。
  このようなはっきりとした補助犬の規定は世界で初めてです。
  アメリカにADA法というものがありますが、これは障害のあるアメリカ人、
  つまり人間に対する法律であって、サービスドッグに対するものではありません。
  ADA法はかなり参考にされているようですが、補助犬法は
   ・育成、使用の両段階に関わる(⇔ADAは使用段階のみ)
   ・医療的な統制がある。(特に介助犬)(⇔ADAは医療と無関係)
  などの特質があります。

  しかしADA法では障害者の権利をしっかりと実現する差別禁止法ですが、
  補助犬法は権利を実現するシステムが完備されていません。
  まだまだADA法から学ぶことは沢山あるようです。

。。。補助犬法が出来ても・・・
   ・介助犬、聴導犬の認定団体なし
   ・育成基準なし
   ・施設利用について対策なし
   ・国からの補助金なし
   ・国民へのアピールがあまり無い
   ・罰則なし

  これらの問題が「法律を作りっぱなし」といわれる要因です。
  3年後の見直しまでに考えていかなくてはいけません。

。。。そのほかメモ
   ・網膜萎縮を調べられる獣医師は日本に少ない。
   ・犬の先天性疾患(遺伝性疾患)に対する対策に触れる必要がある
   ・日本のブリーディング技術が低いためイギリスなどから良い犬をもらえない
   ・交通機関は利用が多いのでマニュアルなどが結構ある


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