■AAAとAAT  担当:鈴木

□AAA(Animal Assisted Activity)
 基本的に、ペットと人々が表面的に触れ合う活動であり、
病院や施設などでの特別なプログラムの中に存在するのではない。
それぞれの訪問活動などの際には、特別な治療上のゴールは計画されず、
活動する人たちも詳細な記録はとらなくて良い。
活動はボランティアの自発性に任されていて、必要によって
その活動の期間は長かったり短かったりする。

□AAT(Animal Assisted Therapy)
 治療上のある部分で動物が参加することが不可欠である。
医療側の専門職、例えば医者や看護婦、ソーシャルワーカー、
作業・心理・言語療法士などがボランティアたちの協力の下に、
治療のどこで動物を参加させるかを計画する。
 また、治療のゴールも存在する。
例えば「身体的」には動けるようになること、車椅子に乗れるようになることなど。
「精神的」にはグループ内での相互関係を形成させたり、不安や孤独感を減らすなど。
「教育的」には語彙を増やしたり、記憶力を促進させたり、
大きさや色などの概念の知識を増やすなど。
「動機付け」としてグループ活動に参加することや、
他人やスタッフとの相互作用が増加するなど。
また、活動においては記録が必要であり、進歩も測定されなくてはならない。
つまり、ただ「動物と患者が触れ合う」だけでは、
アニマル・アシステッド・セラピーとは言わず
アニマル・アシステッド・アクティビティーにしか過ぎない、ということである。

例)「ボランティアが老人ホームに動物を連れて行き触れ合ってもらう。
   ただ老人たちのそれぞれの症状などまでは考えず、ただ触れ合うだけの時間を持ち
   老人たちの変化の記録も詳細には採らない」
      ⇒AAA

例)「医師や看護婦、心理療法士たちが、寝たきりのAさんは動機付けさえすれば
まだ歩いてリハビリに導入できると計画し、まず車椅子に乗せる動機付けとして、
Aさんが興味を示した犬に触れ合ってもらうことにする。
その期間は1ヶ月くらいと見積もり、ボランティアに依頼、
週に1回犬を連れてきてもらって共にすごしてもらう。
スタッフはA さんの状態を詳細に記録をとり、
ベッドから離れる時間がだんだん延びてゆくことを観察する」
      ⇒AAT



---戻る